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「ジョン・タイター(John Titor)」とは、2000年11月2日にアメリカの大手ネット掲示板に現れ、自らを「2036年からやってきたタイムトラベラーである」と名乗っていた人物のことである。彼はタイムトラベルの理論や、自身のいた世界に関する情報、また自分が未来人であるという証拠などを提示し、最初の書き込みから約4ヶ月後の2001年3月、「任務を完了した」という言葉を残して姿を消した。
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タイムトラベルの目的と遍歴

ジョン・タイターはタイムトラベルを行った目的について、「旧式コンピュータである『IBM 5100』の入手が、過去の世界へやってきた目的である」と発言している。彼は、元の世界では軍人であり、この任務を受けた理由については、「祖父がIBM 5100の開発に携わっていたため」と説明している。彼の使命は、2038年1月19日にコンピュータが一斉に誤動作を起こすと危惧されている、「2038年問題」に対処するためのものであり、過去から受け継いだコンピュータプログラムをデバッグするために、IBM5100が必要なのだという。

彼のタイムトラベルの遍歴については、まず、2036年から1975年へタイムトラベルを行い、父方の祖父に会っている。そこから、自分が生まれた1998年へタイムトラベルを行い、自分の両親と生後2ヶ月の自分自身に会って、2000年までの約2年間、4人で奇妙な同居生活をしていたという。その後、最初の書き込みがあった2000年11月2日から約4ヶ月後の2001年3月、「任務を完了した」という言葉を最後に、彼は現在に至るまで姿を消している。

その後、彼が姿を消してから2年が経過した2003年1月、タイターの両親を名乗る夫婦が、5歳の幼児を連れてフロリダの弁護士事務所を訪れている。この夫婦は匿名であることを条件に彼の存在を証言し、夫婦が連れていた5歳の幼児が、「ジョン・タイター」という名前であることを語った。そしてインターネット上で交わされた彼と質問者たちとの質疑応答の全記録、彼の話を裏付ける証拠などを弁護士に預託している。

2003年、アメリカで発行された書籍「JOHN TITOR A TIME TRAVELER'S TALE」には、タイターの母親を名乗る人物から寄せられた手紙や、彼女からタイターに関する全資料を受け取った弁護士の話などが掲載されている。この本の中でタイターの母親を名乗る人物は、平穏な生活を送りたいという理由から、「彼との関係を一切断ちたい」と語っている。

タイムマシン・タイムトラベルについて

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タイターの説明によれば、彼の使用したタイムマシンは、乗り物のようなものではなく、一種の重力制御装置であるという。このタイムマシンは、2034年に欧州原子核研究機構(CERN)によって試作1号機が実用化され、実際に彼が使用したタイムマシンは、正式名称「C204型重力歪曲時間転移装置」と呼ばれるものであり、その開発はゼネラル・エレクトリックによって行われたという。

このタイムマシンを使用したタイムトラベルの手順は、下記の通りである。
  1. タイムマシンに目的の時刻と空間座標を入力し、始動させる
  2. 重力場が形成され、搭乗者の身体を包み、周囲の光が屈曲する
  3. その後、周囲が次第に暗くなり、やがて完全に真っ暗となる
  4. 景色が元に戻り、タイムトラベルが完了する
このタイムトラベルは、それを客観的に観測している人間の目には、タイムマシンを作動させた瞬間に、元の世界に戻ってきているように見えるのだという。また彼によると、「この世界には、複数の平行世界が存在している」という、「エヴェレットの多世界解釈」の考え方は正しく、タイムトラベルを行うことによって生じるとされている、「タイムパラドックス」という問題は発生しないということである。

元の世界での出来事

タイターがいた世界で起きたという、主な出来事は、下記の通りである。
※彼によると、この世界と彼がいた世界では、その世界線に約2%のズレがあるため、予言ではない
  • 2000年、「2000年問題」によって大きな混乱が起きる
  • 2001年、CERNがタイムトラベルの基礎理論を発見し、研究を開始する
  • 2001年、ペルーで地震が発生する
  • 2001年、アメリカ合衆国で狂牛病が発生する
  • 2001年、中国人が宇宙に進出する
  • 2001年、新しいローマ教皇が誕生する
  • 2004年、国際オリンピックは、2040年まで中止となる
  • 2005年、アメリカ合衆国が内戦状態になる
  • 2008年、アメリカ合衆国の都市部で急激に警察国家化が進み、都市内部と都市外部で内部抗争が発生する
  • 2011年、アメリカ合衆国は内戦が原因で解体されるが、翌年には「アメリカ連邦帝国」が建国される
  • 2015年、ロシア連邦が「反乱部隊の援助」という名目で、アメリカ、中国、ヨーロッパの主要都市に核爆弾を投下し、第三次世界大戦へと発展する
  • 2017年、第三次世界大戦は30億人の死者を出した末、ロシアの勝利に終わる
  • 2020年、アメリカの内戦は都市内部の勝利に終わり、その後、ロシアの援助によって、新たな連邦政府が成立される

元の世界の状況

タイターがいた世界の状況は、下記の通りである。
  • タイムマシンは、世界のいくつかの国が数台所有しているが、まだ一般市民が使用できる段階には至っていない
  • テレビと電話は、インターネットにより提供されている
  • 無線のインターネット接続が、どこの場所からでも可能になっている
  • デル、グーグル、マイクロソフトなどの企業は存在していない
  • デジタルカメラが主流となっており、フィルムカメラは専門家などが使用している
  • 宇宙人は、まだ見つかっていない
  • 人間の平均寿命が、60歳に満たなくなる
  • 出生率が低くなっている
  • エイズと癌の治療薬は、まだ開発されていない
  • 地球温暖化は、大きな問題にはなっていない
  • 核戦争による環境汚染が進んでおり、飲料水や淡水の確保が、大きな問題となっている
  • 核戦争の後、それぞれの国が孤立化した状態となっており、外交関係はほとんど無くなっている

その真相とは?

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タイターによる発言には、下記のような疑問点や矛盾点などが指摘されている。
  • 世界情勢や、混乱しているアメリカ以外の言及が少ない
  • 「未来でもドル紙幣が使われている」と発言しているが、アメリカは内戦により、既存政府が崩壊したという話と整合性が取れていない
  • 「未来でもクレジットカードが使われている」と発言しているが、中央集権的な銀行は全て崩壊したという話と整合性が取れていない
  • 中国が覇権主義を進めるきっかけとなった出来事、ロシアが中国やヨーロッパ諸国を攻撃した理由が明らかになっていない
  • 「アメリカは、第三次世界大戦に参加した」と発言しているが、国内が内戦状態で、敵国と戦う余裕があるのか、疑問である
また、2003年に発行された書籍「JOHN TITOR A TIME TRAVELER'S TALE」について、タイターの両親と名乗る人物とその対応を行った弁護士は、出版社から多額の現金を受け取ったと言われており、このことから一部では、「金銭目的による、捏造なのではないか」という意見も存在する。しかし、2001年3月以降、彼が公の場に姿を現すことはなく、その真相は未だ不明である。

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管理人から一言

タイターちゃん、怒らないから、出てきなさい…。