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メキシコの首都メキシコシティの中心部から南へ離れたところに、「ソチミルコ」と呼ばれる地区がある。このソチミルコを流れる運河には「人形島」と呼ばれる、島中の至るところに人形が括り付けられた不気味な島が存在する。今回は、CNNによる「世界七大禁断の地」にも選ばれた、この「ソチミルコの人形島」を紹介する。
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「ソチミルコ」の詳細

「ソチミルコ」は、メキシコの首都メキシコシティ内にある、16の行政区の一つである。この地区は、メキシコシティの中心部から南へ28Km離れたところに位置しており、町にはアステカ時代の伝統が色濃く残っている。現在では、メキシコを代表する観光地として人気が高く、数多くの映画の撮影地として使用されてきたことでも有名である。

また「ソチミルコ」という地名は、ナワトル語で「花の野の土地」を意味する言葉に由来している。

「ソチミルコの人形島」とは?

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「ソチミルコ」には巨大な運河が流れており、この運河には大小様々な無人島が浮かんでいる。その無人島の一つに、地元の人々から「ソチミルコの人形島」(The island of the dolls)と呼ばれている島がある。

この島には、何千もの大量の朽ち果てた人形が、島中の至るところに括り付けられている。その人形の多くが、首だけが残っているものや手足がもげているものなど、気味の悪い人形ばかりであり、島全体には得体の知れない異様な雰囲気が漂っている。

一体、誰が何の目的で、島中に人形を括り付けたのだろうか?

「ソチミルコの人形島」の成り立ち

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1940年頃、この島に「ジュリアン・サンタナ」という、一人の男が移り住んだ。ある日、人間嫌いだった彼は、妻と別れた後、残りの人生をこの無人島で一人気ままに暮らそうと決意したのである。
    
1949年9月、この島に溺れ死んだと思われる、少女の遺体が流れ着いた。彼は穴を掘って少女の遺体を埋め、少女の霊を供養するために人形を供えた。ある日、なかなか寝付けない深夜に、彼は誰もいないはずの森の方から、少女の笑い声のようなものを耳にする。ただの聞き間違いだろうと思いながらも、窓の外に目をやると、そこには暗闇の中で全身ずぶ濡れの少女が立っていたのだ。彼は、あまりの恐怖に叫び声を上げて目をそらしたが、次に森の方へ目を向けた時には、もう少女の姿は見当たらなかった。この体験後、彼は様々な怪奇現象に悩まされることになる。
           
彼は「全ての怪奇現象は、島に流れ着いた少女の祟りによるものである」と考え、どこからか島に流れ着いてくる大量の人形を拾い、木などに括り付け、少女の魂を供養しようとした。やがて、彼は島に流れ着いた人形だけでは物足りず、運河を流れている人形を探したり、近くのゴミ捨て場から人形を漁ったりし始めた。次第に本来の「少女を供養する」という目的は曖昧になり、彼は人形を木に括り付けるという作業にただ没頭していた。その後、約50年間、一日も休まずにこの作業を続けたため、この島は何千もの大量の人形で溢れかえり、地元の住民からは「人形島」と呼ばれるようになった。

2001年、彼は少女の遺体が流れ着いた場所と同じ場所で、変死しているところを発見された。その時、彼の遺体の傍には人形が寄り添っていたと言われている。

現在の「ソチミルコの人形島」

現在でも地元の住民の間では、「この人形島には、少女の怨念が渦巻いている」と噂されており、真夜中に少女の亡霊が彷徨っているところを見たという目撃談なども報告されている。

2012年、CNNが発表した「世界七大禁断の地」にこの人形島が選ばれており、現在では怖いもの見たさに人々が集まる、有名な観光名所となっている。

参考画像

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管理人から一言

探せば、日本のリカちゃん人形とかも、見つかるかもしれないですね…。