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1990年代後半頃から、「ドラえもんの最終回」と称する、出所不明のチェーンメールがいくつか出回り、瞬く間に日本全国へと広まった。その中でも最も有名とされているものが、「のび太植物人間説」と「ドラえもんの開発者はのび太説」の2つである。
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「のび太植物人間説」の詳細

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それは「ドラえもんの存在とその世界は全て、交通事故に遭い植物状態となってしまった、のび太の夢だった」というものである。他にも「ある日、突然事故に遭い植物人間状態になってしまったのび太を、ドラえもんがどこでもドアを使って天国へと連れて行く」というものや、「実はのび太は心身障害者で、ドラえもんは全て彼の妄想によるもの」といったものもある。

また、同じ植物状態説でも「動かないのび太にドラえもんが自分の全エネルギーを与え、自身の命と引き換えに助けた。その後、のび太が停止したドラえもんを抱きしめ、泣きながら『ドラえもーん』と叫ぶと、垂れた涙がドラえもんに当たった瞬間にドラえもんが復活し、エンディングテーマが流れ、スタッフロールが出てきてフィナーレ」というハッピーエンドになるものまである。

「ドラえもんの開発者はのび太説」のあらすじ

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「ドラえもんの開発者はのび太説」の大まかなあらすじは、下記の通りである。

ある日、突然ドラえもんが動かなくなってしまった。未来の世界からドラミを呼んで原因を調べたところ、バッテリー切れが原因だと分かった。のび太はバッテリーを換えてもらおうとするが、このままバッテリーを換えるとドラえもんの記憶が消えてしまうとドラミから聞かされる。ドラえもんなどの旧式のネコ型ロボットのバックアップ用記憶メモリーは耳に内蔵されているが、ドラえもんは既に耳を失っていたので、バッテリーを交換してしまえばのび太と過ごした日々を完全に消去してしまうことになる。

バックアップを取ろうにも方法が分からず、開発者を呼ぼうとするも設計開発者の情報は訳あって絶対に開示されない超重要機密事項となっていた。のび太は迷った末、とりあえずドラえもんを押入れにしまい込み、皆には「ドラえもんは未来へ帰った」と説明する。

しかし、ドラえもんのいない生活に耐えられず、猛勉強をしてトップクラスのロボット工学者に成長する。工学者になってからしずかと結婚したのび太は、ある日妻となったしずかの目の前で、努力の末に記憶メモリーを維持したままで修理完了したドラえもんのスイッチを入れる。ドラえもんがいつものように「のび太君、宿題終わったのかい?」と言い復活する。ドラえもんの製作者が明かされていなかったのは、開発者がのび太自身だからだった。

他にも「のび太は15歳で海外に留学した」、「修理には妻となったしずかが立ち会った」など脚色されている場合もある。また「電池切れ説」とも呼ばれている。

その真相とは?

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これらの2つの最終回については、結論から言うと完全な創作である。

「のび太植物人間説」については、チェーンメールを読んだ人物から「この噂は本当か」と、「ドラえもん」連載学年誌の出版元である小学館に問い合わせが相次いだため、作者の藤子・F・不二雄が正式に「ドラえもんはそのような突然で不幸な終わり方にはしない」というコメントを発表している。この年の夏、藤子・F・不二雄が病気で入院したこともあり、子供たちの間で流行した噂話が元になって広まったものとされている。

「ドラえもんの開発者はのび太説」については、1990年代に学生だった、あるドラえもんファンが作成したものである。彼は自分のWebサイトに、「僕が勝手に考えた ドラえもんの最終回(仮)」と言明し、公開していた。それがチェーンメールやタレントの発言などにより、一人歩きしたものと考えられている。

ちなみに作者の藤子・F・不二雄は正式な最終回として「ドラえもん未来へ帰る」、「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」、「さようならドラえもん」の3つのエピソードを描いており、これらは全てハッピーエンドなものとなっている。

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管理人から一言

しずかちゃんの入浴シーンって今もあるんですかね?