201601050101

「双子のパラドックス」とは、1911年にフランス人の物理学者ポール・ランジュバンによって考案された思考実験であり、「光速に近い速度で移動する物体は、時間の経過が遅くなる」という、特殊相対性理論における時間の遅れについてのパラドックスのことである。その内容とは、「ある双子の弟が地球に残り、その兄がロケットに乗って宇宙を旅行して帰ってくる。この時、弟からは兄が移動しているように見えるが、相対的に兄からは弟が移動しているように見えている。さて、この双子が出会った時、どちらの方が歳を取っているのか?」というものである。
スポンサーリンク

「双子のパラドックス」の詳細

この「双子のパラドックス」については、ユダヤ人の理論物理学者アルベルト・アインシュタインが、1905年に発表した特殊相対性理論に対して、アインシュタイン自らが矛盾点を探し出す目的で提案した「時計のパラドックス」という問題がもとになっている。

その後の1911年、フランス人の物理学者ポール・ランジュバンが、人々に理解しやすいように身近な双子の話に置き換え、「双子のパラドックス」という思考実験として考案したことから、一般的に広く知られることになった。この思考実験は、「光速に近い速度で移動する物体は、時間の経過が遅くなる」という、特殊相対性理論における時間の遅れの矛盾点を指摘するものとなっている。

この「双子のパラドックス」の内容とは、下記の通りである。

あるところに双子の兄弟がいた。

その双子の弟は地球に残り、兄はロケットに乗って光速に近い速度で宇宙を旅行して帰ってくる。

この時、弟からは兄が移動しているように見えるため、兄の方が弟に比べて歳を取っていないはずである。しかし、相対的に兄からは弟が移動しているように見えるため、弟の方が兄に比べて歳を取っていないはずである。

さて、この双子が地球で出会った時、どちらの方が歳を取っているのか?あるいは、どちらの方が歳を取っていないのか?

このパラドックスの解釈

201601050102

もちろん、現在まで実際に双子を使ってこの実験が行われたことはないため、その実験結果はわかっていない。しかし、現在では一般相対性理論の観点から、双子の座標系が慣性系・非慣性系とそれぞれ違うため、「兄の方が、弟に比べて歳を取っていない(弟の方が、兄より歳を取っている)のではないか」という意見が多い。

  • 慣性系
外部からの力を受けない物体が静止、もしくは等速直線運動するという、「慣性の法則」が成り立つ座標系

  • 非慣性系
加速度運動する座標系から物体を観測する座標系


つまり、地球に残っている弟は慣性系であるのに対し、ロケットに乗っている兄は、出発・到着する際などに加速・減速が行われているため、一時的に非慣性系となっている。

一般相対性理論において、加速度運動する非慣性系には見かけの重力が働き、慣性系に比べて時間の経過が遅くなるため、ロケット内にいる兄の方が、弟に比べて歳を取っていないことになるのである。

関連動画


管理人から一言

この時間の遅れについては、タイムマシンの開発への応用が期待されています…。