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「だるま女」とは、女性の友人同士、あるいは若い夫婦が中国へと旅行に出かけた際、一人の女性が謎の失踪を遂げ、数年後に中国国内の見世物小屋において、両腕・両脚が切断された状態で発見されるという都市伝説のことである。この話には複数の派生型が存在しており、見世物小屋で発見された女性が、妊婦のようにお腹を膨らまし、明らかに精神に異常をきたしているかのような状態で発見されるものなど過激な内容のものが多い。その被害にあった女性の姿が、「だるま」に酷似していることから自然とこの呼び名がつけられ、現在では日本全国で広く知られるものとなった。
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「だるま女」の内容

この「だるま女」という都市伝説には複数の派生型が存在するが、その主な内容とは下記の通りである。

ある日、とても仲の良い幼馴染のA子とB美は、二人だけで中国の香港へと旅行に出かけた。

無事に香港へと到着した二人は、繁華街にある小さな洋服店に入り、オシャレな洋服がないか商品を物色することにした。そこでA子は気になる洋服を見つけたため、サイズが合っているのか確かめるために試着室へと入った。

A子が試着している間、B美はその試着室の外で待っていたが、どれだけ時間が経ってもA子が出てくる様子はない。次第に不安になったB美が、静かに試着室のカーテンを開けてみると、なぜかそこにはA子の姿はなかった。

この不思議な出来事に驚いたB美は、その洋服店の定員にA子が消えたことを説明し、その後、しばらくしてから地元の警察が数人駆けつけてきた。しかし、警察による懸命の捜索が行われたにも関わらず、A子が見つかることはなく、結局、A子は謎の失踪を遂げた行方不明者となり、B美は一人で日本へと帰ることになった。

それから数年後、ある日本人の会社員が出張のため、中国の香港へとやってきた。その会社員は仕事の後に居酒屋でお酒を飲み、酔っ払った勢いもあってか、そこで意気投合した現地の住民の案内により、怪しい見世物小屋へと連れて行ってもらうことになった。

そして、その見世物小屋に辿り着き、早速中へと入ってみると、そこには両腕・両脚を切断され、妊婦のようにお腹を膨らまし、まるで「だるま」のような姿をした謎の女性がいた。その女性は東洋人の顔立ちをしていたが、目が虚ろでヨダレを垂らしており、明らかに精神に異常をきたしているかのように見えた。

現地の住民によれば、その女性は何度も脱走を試みたため、そのような姿にされてしまったのだという。その会社員は一気に酔いが覚め、見世物小屋から立ち去ろうとした瞬間、女性のうわ言が日本語であることに気がついた。

その後、日本へと帰ってきた会社員は周囲の人々に香港の見世物小屋で見かけた奇妙な女性のことを話した。この噂話を人伝えに耳にしたある夫婦、つまり、A子の両親は半信半疑ながらも、実際に香港へと向かい、そこでA子を見つけて日本へと連れ帰った。

現在でも、A子は日本国内のある病院に入院しており、治療が続けられているのだという…。

その真相とは?

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現在までに中国国内において、日本人の女性が両腕・両脚を切断され、見世物小屋に監禁されていたという事件が起きた公的な記録などは一切確認されていない。

しかし、この「だるま女」の都市伝説のもとになっているものと考えられる、ある中国の話が見つかっている。それは紀元前200年頃にあたる、中国の前漢の時代に書かれた歴史書「史記」に記載されている、「人豚」の逸話である。

「人豚」とは、漢王朝を興した劉邦の正妻である呂后が、夫の死後、劉邦の側室である戚夫人を自分の息子である恵帝の地位を脅かしかねない存在になるものと考えたことに端を発している。それは戚夫人が劉邦の寵愛をもっとも受けており、側室の息子が劉邦の跡継ぎになってしまう恐れがあったためである。

そして、呂后は戚夫人の両腕・両脚を切断し、さらに劇薬の薬物を使用して会話をするための能力と聴覚を完全に破壊した。そして、その両方の眼球をくり貫き、生きたままの状態で豚小屋へと繋がっている便所に配置し、「人豚」と称して晒し者にしたのだという。この逸話は呂后の残虐な一面を伝えるものとして、中国国内ではとても有名なものである。

そのため、この「だるま女」という都市伝説については、恐らく、中国の「人豚」の逸話に着想を得た何者かが、日本人を対象として現代的な話を創作し、それが日本全国へと広まったものだと考えられる。

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管理人から一言

中国に行けなくなっちゃいます…。