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「バグダッドの古代電池」とは、1932年にイラクの首都バグダッドにて発掘されたという、紀元前250年頃に作られたものとされる土器のことである。1938年にドイツ人の研究者ヴィルヘルム・ケーニッヒが、「この土器は、実は『ガルバニ電池』の一種なのではないか」という論文を発表しており、後に電池メーカーのロバート・ボッシュが再現実験を行った結果、実際に電圧が約2ボルトほどの電気の発電に成功している。それまでは電池が発明されたのは1800年のことだと考えられていたため、このバグダッドの古代電池についてはオーパーツの一つとして世界に広く知られることになった。
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バグダッドの古代電池とは?

「バグダッドの古代電池」とは、1932年にイラクの首都バグダッド近郊にある丘にて発掘されたという、紀元前250年頃に作られたものとされる用途不明の土器のことである。この土器は古い民家の跡地から、謎の呪文のような言葉が書かれた三つの壷とともに発見されたのだという。

1938年、イラク国立博物館に勤務するドイツ人の研究者ヴィルヘルム・ケーニッヒが、「この土器は、実は『ガルバニ電池』の一種なのではないか」という論文を発表した。「ガルバニ電池」とは、1791年にイタリア人の物理学者ルイージ・ガルヴァーニによってその原理が発見されたという、異なる種類の電気伝導体を直列に繋いだ際、その電位差によって生じる電気の流れを利用した発電装置のことである。

その後、ドイツの電池メーカーであるロバート・ボッシュが、バグダッドの古代電池の複製品を製作して再現実験を行った。この実験では酢や果物の果汁など、当時の時代に存在した様々な液体が電解液として試されたが、その結果、電圧が約2ボルトほどの電気の発電に成功したという。

この土器が電池だったとした場合、その用途としては「装飾品に金属のメッキ加工を施す際に使われていたのではないか」、「治療方法の一つである、電気療法の際に用いられていたのではないか」、「謎の呪文が書かれた壷とともに発見されていることから、何かの呪術に関係していたのではないか」などの憶測が飛び交っている。

このバグダッドの古代電池が発見されるまでは、電池が誕生したのは1800年にイタリア人の物理学者アレッサンドロ・ボルタによって発明された、「ボルタ電池」が初出だと考えられていた。そのため、このバグダッドの古代電池についてはオーパーツの一つとして世界に広く知られることになった。

バグダッドの古代電池の情報

バグダッドの古代電池の詳細な情報は、下記の通りである。
  • 直径:約3cmほど
  • 高さ:約13cmほど
  • 色彩:明るい茶色
  • 外観:粘土を素焼きして作られた土器であり、全体的に壷のような形をしている
  • 形状:土器の中には銅製のシリンダーのようなものが固定されており、その中には鉄製の棒状の物体が差し込まれている

その真相とは?

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1938年にヴィルヘルム・ケーニッヒによって発表されている、この土器を電池だとする説については、多くの科学者から疑問の声が挙げられている。
  • 電池メーカーのロバート・ボッシュによって行われたという再現実験については、学術的に信用できるような記録などが残されておらず、その複製品が電池の機能を果たすために都合の良いように改良された可能性がある
  • 土器の底や、その中にある鉄製の棒状の物体には酸化して腐食した跡があり、それが「かつて、何らかの液体が入れられていた痕跡である」と説明されることがあるが、紀元前250年頃に作られたものであれば、単に土中の水分によって腐食しただけということも考えられる
  • イラクの古代都市セレウキア・古代遺跡クテシフォンなどから、同様の土器がいくつか発掘されており、その多くが建物の基礎部分から発見されていることから、それらは建物を建てた際に宗教的な祈祷のために埋められた可能性が高く、壷の中に納められた鉄製の棒状の物体などが、たまたまガルバニ電池の構造に似てしまっただけだとも考えられる
今後、本物の「バグダッドの古代電池」を使用した実験が行われることはないものと考えられるが、再度、完成度の高い複製品を使用した再現実験が行われることに期待したい。

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管理人から一言

電池って、必要な時に限って見当たらないんですよね…。