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「マンドラゴラ(別名:マンドレイク)」とは、地中海に面する一部の地域から中国の西部にかけて広く自生している、ナス科の有毒植物のことである。このマンドラゴラの根っこは人間の身体のような形に育つことがあり、同時に幻覚・幻聴を引き起こす神経毒が多く含まれている。中世ヨーロッパにおいては、「マンドラゴラを無理に引き抜くと凄まじい悲鳴を上げ、その悲鳴を聞いた者は発狂して死んでしまう」という伝説が存在しており、現在でも伝承として言い伝えられている。また古くは魔術や呪術などを行う際に必要な材料として、このマンドラゴラが使われていた時代もあるという。
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「マンドラゴラ」とは?

「マンドラゴラ(別名:マンドレイク)」とは、スペイン・イタリア・トルコなどの地中海に面する一部の地域から中国の西部にかけて広く自生している、ナス科の有毒植物のことである。その名前の由来は、マンドラゴラの根っこが人間の男性(Man)のような形をしており、ドラゴン(Dragon)のように恐ろしい毒を持っていると恐れられていたことにある。

このマンドラゴラの根っこはとても太く、二股に分かれているため、個体によっては人間の身体のような形に育つことがある。そして、その根っこには幻覚・幻聴を引き起こし、時には家畜などを死に至らしめるほど毒性の強い神経毒が多く含まれている。

また古くは魔術や呪術、錬金術などを行う際に必要となる貴重な材料として、このマンドラゴラが使われていた時代がある。その他にも、マンドラゴラの毒には数種のアルカロイドが含まれているため、一種の麻薬のような効果があり、鎮痛剤・鎮静薬・瀉下薬などにも使用されていたという。

「マンドラゴラ」の伝説

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中世ヨーロッパにおいては、「マンドラゴラは成熟すると人間のように動き回り、無理に引き抜くと凄まじい悲鳴を上げる。そして、その悲鳴をまともに聞いた者は発狂して死んでしまう」という伝説が語られており、マンドラゴラは人々から恐れていたという。

そのような伝説が生まれた経緯としては、「その根っこが、人間の身体のような形に育つことがあること」、「その根っこがとても多く、非常に細かく根を張るため、引き抜く際には大きな音がすること」、「その根っこに含まれる毒はとても毒性が強く、最悪の場合には家畜などを死に至らしめること」など、マンドラゴラの持つ特徴に尾ひれがつき、人々の間に広まってしまったものと考えられる。

その当時、イタリアなどの国々ではマンドラゴラの採取の方法として、犬の胴体とマンドラゴラの茎の部分をロープで繋ぎ、自分が遠くへと離れてから犬を呼び、自分の方へと犬が向かってくる時の力を利用してマンドラゴラを引き抜くという方法が多く用いられていた。この際、その犬がマンドラゴラの悲鳴(引き抜く際の音)によって本当に死んでしまったのかについては不明である。

ドイツの亜種「アルラウネ」

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ドイツには、このマンドラゴラの亜種だとされる、「アルラウネ」という植物が存在する。その名前の由来は、ドイツ語で「ささやき」を意味する言葉にある。

1810年頃にドイツ人の文学者である、ヤーコプ・グリムとヴィルヘルム・グリムのグリム兄弟によって書かれた「ドイツ伝説集」には、このアルラウネの伝説が書かれている。その伝説によれば、「盗賊の家系に生まれた男性や、妊娠中に盗みを働いた母親から生まれた男性、また冤罪にも関わらず、拷問にかけられて縛り首となった男性。そのような男性が死ぬ間際に恐怖から精液を地面に漏らすと、その場所にアルラウネが生まれる」のだという。

このアルラウネを所有する者には、必ず幸福が訪れると言われているが、このアルラウネの取り扱いについては少し面倒なところがある。まず、アルラウネを採取した際には全体をワインで洗い、白色と赤色の絹布で包んで箱に収める。その後、毎週金曜日にはアルラウネを箱から取り出して全体を洗い、新しい絹布で包み直さなければならない。しかし、これらの決まりを守り続けると、アルラウネは未来のことや誰かの秘密などをこっそりと囁いて教えてくれるのだという。

現在、マンドラゴラとアルラウネはともに入手困難な状況にあり、一部のマニアの間では高額で取り引きされている。また漫画・アニメ・ゲームなどのファンタジー作品には、マンドラゴラとアルラウネをモチーフとしたキャラクターが多く登場しており、「ファンタジーの世界だけの存在」と誤解している者が多いようである。

関連動画

この動画は、2014年7月15日にユニバーサル・スタジオ・ジャパンにてオープンした、「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」というエリア内にひっそりと置かれている、マンドラゴラの映像である。少しだけチープな感じがするのは、気のせいだろうか。



管理人から一言

不味そうですね…。