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「コトリバコ(子取り箱)」とは、2005年6月6日に電子掲示板サイト「2ちゃんねる」にあるオカルト板にて書き込みされた、明治初期の1868年に起きた隠岐騒動の際に作られたものと見られる、ある呪術に使用された木箱に関する怪談話のことである。それはこの話を書き込みした人物の友人が、自宅の納屋から何かのパズルのような不思議な木箱を見つけたことに端を発しており、その後、スレッド内の多くの人々が情報を求めたことによって様々な謎が明らかになっていった。現在、この話は2ちゃんねる発祥の怪談話の中でも、もっとも怖い話の一つとして数えられている。
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「コトリバコ」の登場人物

この「コトリバコ」という怪談話における、主な登場人物は下記の通りである。

  • A
電子掲示板サイト「2ちゃんねる」にあるオカルト板にて、この怪談話を書き込みした男性である。年齢は30代手前であり、霊感などは全くないのだという。

  • M
Aの友人であり、とても霊感の強い男性である。年齢はAと同じく30代手前であり、父親と祖父が地元の大きな神社で神主をしている。

  • S
Aの友人であり、自宅の納屋から古びた木箱を見つけた女性である。

  • K
Mと交際している女性である。

「コトリバコ」の内容の要約

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この「コトリバコ」という怪談話はとても長大なものとなっているが、その内容の要約は下記の通りである。

その日、AとMとSとKの四人は、どこかへ飲みに行くことになっていた。

一旦、四人はAが住んでいるアパートの部屋へと集合することに決め、MとKの二人が、Aの部屋へとやってきた。しかし、Sは少し遅れるということであり、三人はテレビゲームなどをしながらSがやってくるのを待っていた。その時、SからAに電話がかかってきた。

Sが言うには、来週に自宅の納屋を解体することになっており、その解体に先立って家族で納屋を掃除していたところ、そこで不思議なものを見つけたのだという。しかし、それが一体何なのか全くわからないため、Aの部屋に持って行くということだった。

それから約40分後、Sの運転する車がAのアパートの敷地内に入った音が聞こえた時、Mが急に慌て始め、様子がおかしくなった。AとKは、Mが霊感の強い体質だということを知っていたため、幽霊に関することかと聞くと、Mは「幽霊どころの話じゃない…」と震えながら答えた。普段、Mが自ら幽霊の話をすることなどはないため、AとKは少し混乱した。

SがAの部屋の中へと入ると、顔面蒼白のMは、「一体、何を持ってきたの?」とAに聞いた。Sは自分が持ってきたものが何か良くないものであることを察し、その自宅の納屋で見つけたという不思議なものをバッグから取り出して三人の前に見せた。それはいくつかの木のブロックを組み合わせたかのような形をした、約20センチメートル四方ほどの古びた木箱のようなものだった。

すると、Mはトイレへと走り込み、そこで嘔吐した。それからMは少し落ち着きを取り戻すと、泣きながら携帯電話を取り出し、地元の神社の神主をしている父親に電話をかけた。その会話の中で、Mは「コトリバコ」、「チッポウ」などの聞きなれない不可解な言葉を口にしていた。

何かを決意した様子のMは、Aに頼んで包丁を受け取ると、自らの手のひらと指先を切りつけた。そして、その血まみれの手をSの口の中へと突っ込み、何かの呪文のような言葉を繰り返した。すると、Sは嘔吐し、Mは「これでSは大丈夫だ」と言った。

次にMは、血まみれの手を木箱の上に乗せて、Aに自分の携帯電話を使って父親に電話をかけるようにと頼んだ。Aは言われた通り、Mの携帯電話を使ってMの父親に電話をかけ、その携帯電話をMの耳元へとあてた。Mは父親に対して、一緒に呪文のような言葉を唱えるようにと協力を依頼しているようだった。そして、またMは何かの呪文のような言葉を繰り返した。

しばらくしてから、Mは「何とか、無事に終わった…」と言い、四人は訳が分からないまま、その場で泣き崩れた。結局、その日は飲みに行くことはできないまま、Aが三人をそれぞれの自宅へと車で送り届けることになった。その後、Mは約8日間ほど仕事を休むことになったのだという。

それから数日後、AがMに会う機会があったため、あの日のことについて話を聞いてみることにした。Mが言うには、あの木箱は「コトリバコ(子取り箱)」と呼ばれるものであり、古い時代に差別や迫害を受けていた部落の人々が呪術のために作ったものなのだという。

その木箱の中には、多くの人間の人差し指の先と、へその緒などが入っており、その呪術は子供と子供を生むことができる若い女性にしか影響はないため、AとMには問題はなく、またKは若い女性だが、その木箱に近づいた時間が短かったため、恐らく問題はないだろうということだった。

「コトリバコ」についての後日談

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この「コトリバコ」という怪談話が書き込みされた後、Sの家族やSの隣家に住む人物などから聞き出したという、その木箱の詳細がA本人によって何度かに渡って報告された。それによれば、この木箱は明治初期の1868年に起きた隠岐騒動の際に作られたものであり、その呪いの力を弱めるには約100年以上もの長い年月がかかるため、Sの家を含む、三つの家で代々保管・管理されていたものなのだという。しかし、ある一人の人物が怖いという理由で引き継ぐことを放棄したため、Sの家の納屋に残っていたということである。

この木箱の作り方については、下記の通りである。
  1. 複雑な形をした木をいくつか組み合わせ、小さな木箱を作る
  2. 木箱の中を人間以外の雌の動物の血で満たし、一週間放置する
  3. 血が乾ききらないうちに、間引きした子供の身体の一部を木箱の中に入れる
※この時、その子供が生まれた直後であれば、人差し指の先とへその緒と内臓を絞った血を、その子供が7歳以下であれば、人差し指の先と内臓を絞った血を、その子供が10歳以下であれば、人差し指の先を入れる


この木箱の呼び名は、その生贄となった子供の数で変わり、一人でイッポウ、二人でニホウ、三人でサンポウ、四人でシッポウ、五人でゴホウ、六人でロッポウ、七人でチッポウ、八人でハッカイと呼ぶのだという。またSの家の納屋から見つかった木箱は、呪いの力の強いチッポウだった。この木箱は生贄となった子供の数が多いほどその呪いの力が強くなり、この木箱の周囲にいる子供と子供を生むことができる若い女性は、徐々に内臓が千切れて苦しみながら死んでいくのだという。

この「コトリバコ」という怪談話が書き込みされたのは、オカルト板にある「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」という、オカルト板を代表する人気のスレッドの一つである。このスレッドでは、事実・創作には関係なく、単純に怪談話として完成度の高い話を紹介し合うというものになっているため、この話が事実か創作かという点については、ここでは触れないことにする。一時期、この話は専用のスレッドが立つほどにまで注目を集めることになり、2011年には「ことりばこ」として映画化もされている。

そのため、この怪談話は2ちゃんねる発祥のものとして、今後も多くの人々に語り継がれていくことになりそうである。

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管理人から一言

ちなみに映画の方は、酷評の嵐のようです…。