201604220101

「オリバー・ラーチ失踪事件」とは、1889年12月にアメリカ合衆国のインディアナ州にあるサウスベンド郊外にて発生したという、当時11歳の少年オリバー・ラーチが突如として上空へと浮かび上がり、そのまま姿を消してしまったとされる不可解な失踪事件のことである。この事件はアメリカ人の超常現象研究家フランク・エドワーズが、1964年に出版された「世にも奇妙な世界」という著書の中で紹介したことにより、世界中に広く知れ渡ることになった。現在、この事件は「謎の失踪事件」の一つとして挙げられることが多い。
スポンサーリンク

この事件の詳細

1889年12月のクリスマス・イヴの夜、アメリカ合衆国のインディアナ州にあるサウスベンド郊外にて暮らしていたラーチ一家は、自宅に友人を招き、賑やかなパーティを開いていた。この日の昼頃、サウスベンド一帯には雪が深く降り積もったため、辺り一面は真っ白になっていたという。

同日の午後11時頃、当時11歳の少年オリバーは父親から井戸で水を汲んでくるようにと頼まれたため、靴を履き、バケツを持って家の外に出たという。その直後、ラーチ一家の自宅周辺には、オリバーの助けを求めるような大きな声が響き渡った。

ラーチ一家とその友人が慌てて家の外へと飛び出してみると、そこにはオリバーの姿は見当たらなかった。この時、なぜか上空からオリバーの助けを求めるような声が微かに聞こえていたという。やがて、オリバーの声は遠ざかっていき、完全に聞こえなくなってしまった。

その場にいた人々が地面を確認してみると、雪の上にはオリバーの小さな足跡が残されていた。その足跡は井戸へと向かう途中で急に途切れており、辺りにはバケツが転がっているだけだったという。その後、オリバーの姿を見たものは誰一人としておらず、このオリバーの失踪事件は「謎の失踪事件」として片付けられることになった。

その真相とは?

201604220102

カナダ人の超常現象研究家ジョー・フィッシャーによる調査の結果、1950年にオカルト系雑誌「フェイト」にて掲載された失踪事件の内容が、この「オリバー・ラーチ失踪事件」の内容と酷似しており、この事件の前身となっている可能性が高いということが判明した。しかし、この二つの事件では「オリバー・ラーチ」という人物の名前の綴りが微妙に異なっており、また年齢などにも若干の違いが見られた。

このことを不思議に思ったフィッシャーは、サウスベンドの地元警察とインディアナ州歴史協会に調査を依頼した。その結果、地元警察の公的な記録や地元新聞の記事などには、この失踪事件に関連するような事件が起きたという情報などは一切確認されなかった。また当時、「ラーチ」という名前の一家がサウスベンドに住んでいたという事実も存在しておらず、全ては完全なる創作話だということが判明したのである。

またフィッシャーによる調査の結果、この事件はアメリカ人の小説化アンブローズ・ビアスが、1893年に発表した短編小説「チャールズ・アッシュモアの痕跡」の内容と全く同じということが判明した。つまり、その全体的なシナリオとしてはフランク・エドワーズがこの小説の登場人物の名前や年齢を少しだけ変更し、フェイト誌と自身の著書にて「実際に起きた事件」として掲載していたものと考えられている。

関連動画

この動画は、巨大な雪だるまを装って、何も知らない通行人を驚かせるというドッキリ企画の映像である。しばらく見ていると、この雪だるまの怒っているかのような顔が、逆にチャーミングなものに思えてきてしまう。



管理人から一言

ただ、小説家のアンブローズ・ビアス自身は、本当に失踪しちゃったそうです…。